NYのアートシーンで70年代から活躍し続ける音楽家ローリー・アンダーソン。本作は彼女と夫ルー・リードが飼っていた愛犬ロラベルとの日々を通して「愛と死」「アメリカの今」を綴ったシネマ的エッセイ。幼い日の記憶、他愛のないビデオ日記、母への複雑な感情、愛する人との別れや思い出の断片が、過去と現在、現実と空想を超えたコラージュのように、ときにユーモラスに、ときに抒情的に描かれます。

本作は2012年に制作が始まっていたものの、ルー・リードの闘病と死去で中断。その後、彼に捧げ る長編映画として完成しました。全編に渡る美しい映像とアンダーソン自身による朗読は、様々な喪 失を乗り越えるヒントが見つかる「人生の練習帳」ともいえる本作。私たちが生きる世界は複雑で息 苦しくなっているかもしれない。それでも “物語る”ことで私たちは 自由であり続ける。そんなメッ セージが込められた全ての生命への “共感(empathy)”の讃歌となっています。

1947年イリノイ州 シカゴ生まれ。7歳よりバイオリンを習い、1961 年にシカゴ・ユース・オーケストラに入団
1969年バーナード大学美術史学科卒業
1972年コロンビア大学大学院(彫刻専攻)修士課程修了

70 年代にミニマル・アートやコンセプチュアル・アートの影響を受けた彫刻を制作し、美術雑誌に批評を執筆。72 年、最初のパフォーマンス作品≪カー・ホーン・コンサート≫。以降、映像制作や改造したバイ オリンを使ったパフォーマンスなどを行う。81年、NY のレーベル 110(ワン・テン)から≪オー・スー パーマン≫を発売。
80 年代半ばからは≪ミスター・ハートブレイク≫(1984)≪エンプティ・プレイセ ズ≫(1990)など大規模なパフォーマンスを手掛け、ピーター・ガブリエル、ブライアン・イーノ、ヴィム・ヴェンダースなどとのコラボレーションもはじめる。日本でも2005年に『愛・地球博』でインスタレーションなどを発表し、世界巡回展『時間の記憶』が NTTインターコミュニケーションセンターで開催された。

1992年、ルー・リードとドイツの音楽フェスティバルで出会い、長年パートナーとして暮らした後、 2008年に結婚。しかし 2013 年、ルー・リード死去(享年 71 歳)。2016 年 7 月 30 日、音楽と映画と朗読によるルー・リード追悼イベントを NY のリンカーンセンターで開催する。

60年代、アンディ・ウォーホルと共に活動した伝説的バンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」で活躍。ソロでも多くの名盤を発表し、アメリカ文化に多大な影響を及ぼした音楽家。2013年10月27日死去。享年71歳。今夏7月30日にはNYで大規模な追悼イベントが開催。

★★★
生命を祝福する映画
サンフランシスコ・クロニクル
★★★
この映画には亡くなった者達の幽霊だけでなく、愛そのものが彷徨っている
フィラデルフィア・インクァイアー

★★★
犬についての映画であると同時に、"愛されること""愛すること"への 素晴らしい洞察を帯びた映画だ
ウォールストリート・ジャーナル
★★★
交差していく愛犬ロラベルと、911以降の日々と、母の死を見つめたローリー・アンダーソンの繊細なシネマ的エッセー
ニューヨーク・ポスト

★★★
夢のように心に降り積もり、豊かな可笑しみをたたえた映画
ニューヨーク・タイムズ
★★★
今年公開される最も感動的で刺激な映画の1本となるだろう
ニューヨーク・マガジン

アーチー...ラットテリア ※1
ガット―...ラットテリア
ロラベル...ラットテリア
リトル・ウィル...ボーダーテリア
ニトロ...ジャーマン・シェパード
エッタ...プードル
フン・フン・チン...犬の散歩をする人
ジェニー・マルダー...妻
マット・ヴェガ...夫
アーロ・ウィルナー...少年
カート・グテンブルナー...シェフ
ジュリアン・シュナーベル...画家 ※2
ウィリー・フリードマン...アヒルに当たる男
エリザベス・ワイス...犬の調教師
ジェイソン・バーグ...獣医
エブリン・フレダー...おばあさん
ダスティン・ディファ...ゴードン・マッタ・クラーク ※3
ルー・リード...医師
ボブ・カーリー...医師
ゴードン・マッタ・クラーク...本人役
ティナ・ジルアード...本人役
ロザリア・ディーン・ハドソン...赤ちゃん
ルーシー・ハフィッツ...プールの少女
サシャ・グロスマン...看護婦
アレックス・カウフマン...医師
ジェシカ・アイリッシュ...看護婦
エリザベス・ワイマー...看護婦
ポール・デヴィッドソン...農夫
マーガレット・ハフィッツ...農夫の妻
サム・オシュビン...農夫の息子
チャーリー・ハフィッツ...小児病棟の患者
ピエール・リッチーズ...牧師
※1:ラットテリア(英:Rat Terrier)
アメリカ合衆国原産のテリア犬種である。もとは1820年代に、イギリスでネズミ捕りに特化した犬を作る目的で、スムース・フォックス・テリアとマンチェスター・テリアを交配して作られた犬種である。アメリカで大型化が進み、アライグマやシカなどの猟にも使われた。性格の明るさからペットとしても好まれる。サイズ階級にミディアムとミニチュアがあり、前者は体高46cm以下、体重3~3.5kg、後者は33cm以下、体重2~3kgである。 毛並みはスムースコートで、毛色はさまざまである。頭部は幅広で、耳は立ち耳だが折れていることもある。性格は大人しいが明るく、好奇心旺盛である。
※2:ジュリアン・シュナーベル(Julian Schnabel、1951 - )
アメリカの画家・映画監督。ニューヨーク市ブルックリン区出身のユダヤ系。1970年代の終わりに、若き画商であったメアリー・ブーンに見出され、彼女の画廊で催された個展において、壊れた陶器の皿をカンヴァスに張りつけた作品などが話題になり、1980年代の新表現主義(Neo Expressionism)の中核をなす画家となった。2016年3月にはLAにある現代美術ギャラリーBLUM & POEでも個展を開催。 映画監督・脚本家としては、1996年には交流のあった画家ジャン・ミッシェル・バスキアの伝記映画『バスキア』を制作。2002年の『夜になるまえに』でヴェネツィア国際映画祭の審査委員グランプリを、2007年の『潜水服は蝶の夢を見る』で第60回カンヌ国際映画祭監督賞、および第65回ゴールデングローブ賞監督賞を受賞した。2007年にはルー・リードがアルバム「ベルリン」を全曲ライブした映画『ルー・リード ベルリン』も監督している。
※3:ゴードン・マッタ・クラーク(Gordon Matta Clark 1943-1978)
アメリカ・ニューヨーク出身のアーティスト。20世紀後半、建築界から現代美術のシーンに移り注目を集めた。その活動・作品は1960年代後半から70年代のニューヨークとその場所を取り巻くアメリカ社会に強く根ざしたものでアート界に大きな影響を与えた。もっとも知られた作品は家をチェーンソーで二つに切り分けた作品で、建築形態を一度通過したオブジェクトが、光と空気をまとうことで彫刻へと変化する様を表現した。35歳にして他界。

「ハート・オブ・ドッグ ~犬が教えてくれた人生の練習~」
監督・脚本・音楽: ローリー・アンダーソン
製作: ダン・ジャンヴェイ、ローリー・アンダーソン
編集: メロディ・ロンドン、キャサリン・ノルフィ
撮影: ローリー・アンダーソン、トシアキ・オザワ、 ジョシュ・ズッカー ・プルーダ
作画: ローリー・アンダーソン
挿入曲: ルー・リード“Turning Time Around”
日本語字幕: 高井清子

地域 劇場名 公開日
沖縄 シアタードーナツ・オキナワ 3/23(木)〜4/12(水)
仙台 桜井薬局セントラルホール 近日上映
横浜 シネマ・ジャック&ベティ 5月予定
逗子 CINEMA AMIGO 上映終了
東京 シアター・イメージフォーラム 上映終了
大阪 第七芸術劇場 上映終了
愛知 名古屋シネマテーク 上映終了
神戸 アートビレッジセンター 上映終了
東京 下高井戸シネマ 上映終了